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八木重吉

 

 


(なぜわたしは)
(なんというわからぬやつらだろう)
(みずからをすてて)
(むなしいことばをいうな)
(金がないのだから)
(ゆうぐれの陽のなかを)
愛の家
 
 
石   八木重吉
 
 
ながい間からだが悪るく
うつむいて歩いてきたら
夕陽につつまれたひとつの小石がころがっていた
 
 
 
 
 
 
 

底本:日本の詩 第17巻 八木重吉集 田中清光編 集英社刊

 

 
 
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