ごはんつぶ。   Lucky
 
 
寒い冬の朝、私はいつも炊飯器の中を想像していた。
とっても寒くてお布団から出たくなくて、
そしてとても眠いから。
炊飯器の中のご飯粒はいいな。
ほかほかの湯気のなかでみんな仲良くぎゅうぎゅうで。
ずっと眠っていてもだれにも咎められないし。
ずっとずっと眠っていて、ふと気づいたらお茶碗の中で
食べられてしまう運命だったとしても。
今の人間社会でも大して違いはないんだし
一度でいいから真冬の炊飯器。
中のご飯つぶの一粒になりたい。
そしてそのままあなたの脳へ運ばれていきたい。 

 
 
 

 
 


 

 



 
AGAPANTHUS(アガパンサス)
 
●著者 Lucky
●出版社 日本自由詩協会
●ISBN 978-4-9902343-7-9
●価格 1,200 円(税込)
●サイズ 97mm×148mm
●64P
●2008年7月7日 発行
●在庫数 あと1冊

 
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●内容
「すごく明るい太陽に向かって 早く連れてってよ もう私は自由だよ」
孤独な魂が飛翔していく、そのこころの記録。
 

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